着金確認の方法

 

 

不動産の売買の決済の際、買主→売主の売買代金支払いの着金確認はどのようにするのが安全でしょうか。

よくあるのが、買主→売主の口座への銀行の振込伝票(振込金受取書・振込受付書)の提示をもって、売買代金を支払ったとする例です。

しかし、これだけでは完全に売買代金の支払を担保できません。よほど悪質でないとありえないことですが、次の場合には売主は売買代金を受け取っていないのに、売買代金の領収書を渡すことになります。

 

・銀行で決済

・その銀行で、買主が売主に送金し、その振込伝票を確認

・その振込伝票をもって、代金決済が終了したとして一同解散

・なお、振込伝票の原本は振込者である買主が持っている(売買代金の領収書(支払証明書)の代わりとするため)

・解散後、買主がこっそり銀行に戻り、「さっきの送金キャンセルしてくだい」

・銀行は、「キャンセルするなら振込伝票の原本を提示してください」

・買主は振込伝票の原本を提出

・振込はキャンセルされ、送金ストップ

 

 要するに振込伝票の原本があれば、送金完了前ならば、振込をキャンセルできる可能性があります。

 

※日々の金融システムの進歩により、現在ではこの方法で送金キャンセルはできなくなっている可能性はあります。

 

以上から、売買代金の着金確認は、実際に通帳を通して確認することが最も確実です。

現在の金融システムならば、国内金融機関同士であれば、20~60分で通帳での着金確認できるのではないでしょうか。

 

 筆者が債権回収会社(サービサー)勤務時代、債務者から送金で弁済を受け、抵当権の抹消書類を渡す場合、原則的に実際に弁済金が着金したか決算現場で本社と連絡を取り、本社がネットバンキングで確認してから抹消書類を渡していました。

また何らかの事情で着金確認が不可能な場合には、送金がキャンセルできないように振込伝票原本の引渡を受けていました。

 

 一般的なエンドユーザーや業者が買う場合には、ここまで想定した対応は不要でしょうが、買主の事情によっては一考となるかもしれません。







この文章に対するお問合せはこちら









アリスト総合事務所