競売にかかるとどうなる?

 

債権回収会社(サービサー)時代、競売にかかる人をよくみてきました。競売開始決定がされると今後どうなるのか、よく質問されることについてQ&A方式で解説します。

 

Q. 競売手続きをストップする方法はありますか。

A. 基本的に債務の「弁済」をする以外にはありません。

債務の「弁済」方法については、

1 他の金融機関から新たに借り入れて、その借入金で返済する。(リファイナンス)

2 親族などから借金をして、その借入金で返済する。

3 競売中の自宅を不動産業者を通して売却し、その売却代金で返済する。

→「任意売却」と呼ばれています。

4 兄弟や息子などの親族に売却し、その売却代金で返済する。(その親族との取り決めで、賃貸借契約を結び引き続き居住させてもらう。)

→「当事者任売」と呼ばれています。

※この場合、親族に売却するのですから大家さんが親族になり、賃料を払うことになります。これはあたかも新債権者が親族となって、月々の返済を月額家賃として支払っていく形となります。筆者の経験上、競売中の両親の自宅を、その息子が住宅ローンを組んで買うことが多くありました。

 

Q. (「弁済」をせずに)自宅に住み続けられる方法はありますか。

A. 基本的にありません。例外的に筆者の経験上

 親族などに資金を用意してもらい、その親族が競売参加し落札してもらう。

 落札した不動産業者から、買い取る。(買い戻す。)しかし、資金力があることが前提なので、やはり難しいと思われます。

  「リースバック」をしてくれる不動産業者に任意売却する。その後その業者から任意売却した家を借りる。これも上記の当事者任売と同様で、リースバック業者に売却するのですから、大家さんがリースバック業者になり、賃料を払うことになります。その後タイミングを計り、リースバック業者から買い戻すのが理想でしょう。

 

 

Q. 落札者:新所有者はいつ来ますか。

A. 早い落札者で開札後すぐに、または開札から1~2か月後の所有権移転後に来ます。

 

Q. 落札されると出ていかなければならないでしょうか。

A. 最終的には出ていくこととなります。新所有者との話し合いにより、任意で明け渡す場合と、強制執行により明け渡すかの2通りがあります。

 

Q. 話し合いによる明渡とはどのようなものでしょうか。

A. 新所有者と「何月何日何時までに、何を運び出して明渡すか」を話し合いによって決めます。新所有者から多少の引っ越し代がもらえる場合もあります。


Q. 強制執行による明渡とはどのようなものでしょうか。

A. 一般的に2回の期日に分かれています。1回目は裁判所から執行官が来て、「何月何日までに明渡せ」と「催告」に来ます。その際、その催告書を部屋に貼っていきます。これを勝手に剥がすと刑事罰に処せられます。留守の場合には、鍵の開錠業者と共に来て、鍵を開錠します。2回目は催告の2~4週間後に執行官と強制執行を補助するもの(荷物を運び出す引っ越し業者)が明渡しの「断行」に来ます。具体的には家から出ていくよう指示され、これに従わなければ強制執行妨害や公務執行妨害の刑法犯となってしまいます。警察の厄介になるのを避けるため家を明渡すのが普通です。最低限の荷物の持っていくよう指示され、その他の家の中の家財道具・荷物は新所有者の用意した倉庫に運ばれ保管されます。(自宅がそのまま倉庫になる場合もあります。)

 

Q. 次に住むところを探したり、引っ越しの用意はいつから、どのようにすればよいでしょうか。

A. 早い時期に準備する方がよいでしょう。任意売却すれば、自宅を買い受ける不動産業者から時間的な猶予がもらえます。また引っ越し代がもらえる場合があります。

 

Q. 競売や任意売却によってもローンの全額を返済できない場合はどうなりますか。

A.  残債務の金額や収入の有無によってケースバイケースです。少額の分割返済となる場合もありますし、債権回収会社(サービサー)に債権譲渡される場合もあります。

 

Q. 競売手続き中または競売手続終了後に、債権回収会社(サービサー)に債権が譲渡されました。どのように対応するのがよいでしょうか。

A. 主に担保の有無、債権額によってですが、無視せず話し合うのがよいでしょう。当事務所の代表は債権回収会社(サービサー)での勤務経験があるため的確なアドバイス、サポートを提供しています。

 

Q. 結局、どうすればよいでしょうか。

A. 弁護士か司法書士の法律専門家に早めに相談することをお勧めします。要件が整えば個人再生で家を手放さなくても済む方法もあります。当事務所にてもアドバイス、サポートを提供しています。

 



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